ニキビと間違いやすい皮膚疾患!マラセチア毛包炎・面疔・粉瘤・二の腕のブツブツ

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最近では「たかがニキビ」と軽く考えず、皮膚科を受診することが推奨されています。

しかし、ある調査によると治療を受けようとするのはニキビに悩む人のうち全体の1割程度。それも「自分でいろいろやってみたけどダメだった」「痛みや炎症を伴っている」など、いわばこじらせた状態になってから来院することがほとんどだとか。

では、それ以外の人はどうしているのでしょうか?

全体の3割ほどは自分でドラッグストアで治療薬を購入したり、スキンケアに力を入れる、また2割は「何もしない」と答えています。

いずれのケースでもニキビが悪化せず、自然に治ればよいのですが、もしニキビ治療薬や薬用化粧品を使っても緩和されないようであれば、早めに皮膚科で診てもらうことをお勧めします。

ニキビをそれ以上進行させないことはもちろんですが、ニキビに症状がよく似た違う皮膚疾患の可能性もあるからです。

ニキビと間違いやすさNO.1!「マラセチア毛包炎」とは?

近年、だいぶ知られるようになってきましたが、かつては体にできるニキビといっしょくたにされ、治療しても「なかなか治らない」と悩む人も多かった「マラセチア毛包炎」。

主に胸や背中、顔なら額など、皮脂分泌の活発な部位に好発します。一見すると赤ニキビのようですが、皮膚から丘状に盛り上がって光沢があり、大きさが均一なのが特徴。

また、通常のニキビよりも小さくかゆみがあり、一面にできるという点でも見分けがつくことがあります。

マラセチア毛包炎の原因はニキビのアクネ菌とは異なり、皮膚に常在する真菌(カビ)の一種、「マラセチア菌」。日本では癜風菌(でんぷうきん)とも呼ばれます。

この菌は湿気や皮脂を好むので、高温多湿の夏場などに急激に繁殖して症状を引き起こすことが多いようです。もちろん、季節に関係なく不潔にしていると起こりやすいので、シャワーや入浴は不可欠。汗をかいたらこまめに拭くようにするのも有効です。

また、女性はメイクをきちんと落とすこと。そのまま寝てしまうと、マラセチア菌だけでなくアクネ菌にも餌を与えてしまうことになりかねません。

マラセチア毛包炎の発生には2つのパターンがあります。

一つは、過剰な皮脂をマラセチア菌が分解した時に炎症を起こすもの。もう一つは繁殖したマラセチア菌を人体の免疫機能が排除しようとして働くケースです。

簡単に説明すると、人間の体に入りこんできた細菌などは、異物と判断されると白血球が排除しようとします。その細菌類の死骸が膿。炎症とは今まさに白血球が戦っている真っ最中の状態なのです。

マラセチア毛包炎を防ぐには何と言っても清潔第一ですが、通常のニキビケアと同様、洗いすぎないようにしましょう。ゴシゴシこすったり、丘疹を潰したりするのはNGです。

真菌(マラセチア菌)を抑えるにはニキビ治療薬に配合されているような殺菌剤では効果がありません。市販薬をしばらく続けてもよくならない時は、皮膚科を受診してください。マラセチア毛包炎には抗真菌剤が有効です。肌を清潔にした後、患部に塗れば約1ヶ月ほどで軽快が期待できるでしょう。

ただし、よくなったように見えても自己判断で薬を止めないようにしてください。また、条件が整えば再発することもありますので、湿度や皮脂汚れには注意しましょう。

素人はいじらない方がよい?「面疔」

面疔(めんちょう)は「おでき」とも呼ばれ、目の周りや鼻にできやすく、赤く腫れて痛むのが特徴です。

赤ニキビと区別がつきにくいのですが、最も大きな違いは痛みを伴うか否かということ。

これは発生の過程がニキビとはまったく異なるからです。

その原因は黄色ブドウ球菌という細菌の一種です。面疔はこの菌が毛穴の中の毛包という部分で増殖し炎症を引き起こしたものです。

こちらも当然ニキビ治療薬ではよくなりません。治そうと思ったら皮膚科で抗生物質や塗り薬を処方してもらうのがいちばんの近道ですが、いじったりしなければ一週間ほどで自然治癒します。

もちろん優しく洗顔して保湿を心がけること。目立つ部分にできてしまうと気になるものですが、なるべく触らないようにしてくださいね。

根治手術が必要な「粉瘤」

粉瘤(ふんりゅう)は表皮の下に袋ができ、そこに皮脂や角質といった老廃物がたまる良性腫瘍の一種で、「アテローム」とも言われています。一度袋ができてしまうと自然になくなることはなく、だんだん大きくなってくるのが特徴です。

粉瘤には開口部があり、黒い点のように見えるので、黒ニキビと混同することも多いようですが、これは角質や皮脂などの内容物が酸化したもの。小さいうちは圧迫すると中身が出てくることもあります。

大きくなってくるとその部分の皮膚が隆起し、化膿して赤くなることも。

排膿しても、袋が残っていると何度でもそこに老廃物が溜まってしまうので、根治するには外科手術で取り除くしかありません。

しかも、化膿や細菌感染を起こしている時にはキレイに除去することができないため、まずは抗生剤などによる治療を行う必要があるのです。

「ニキビだと思っていたけど、なんだかコリコリするしだんだん大きくなってきたみたい…」こんな症状を感じたらできるだけ早く皮膚科を受診するようにしてください。

小さいうちの方が切開痕も小さくすむからです。

二の腕のブツブツはニキビじゃなかった!

近年、治療薬が発売されたことで意外に悩んでいる人が多かったとわかった「毛孔性苔癬」。「毛孔性角化症」とも呼ばれますが、一般的には「二の腕のブツブツ」と言った方がわかりやすいのではないでしょうか。

ニキビ同様、毛穴に皮脂が詰まってできますが、炎症を起こすことはなく、角質の先端部分が盛り上がってくるのが特徴。ほとんどの場合赤みを帯びているので赤ニキビと区別がつきにくいようです。後発部位は二の腕の他胸や背中、お尻などで、顔にできることはありません。

原因は今のところはっきりせず、遺伝的要素が強いとされています。

皮膚科では毛穴を柔らかくして角質の排出を促す尿素配合のクリームなどを使います。しかし、感染するわけでも体に悪影響を及ぼすわけでもなく、30代くらいで自然に治まってくることから敢えて治療をしないところもあるようです。

どうしても気になる人は、市販の治療薬や保険適用外ですが美容外科的な治療を試してみてください。

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