表皮の下に位置する真皮と皮下組織や紫外線が真皮に与えるダメージの解説

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表皮の下に位置する真皮は、肌のハリや弾力を作り出す部位です。

シワやたるみとも大きな関わりがあり、真皮の健康が将来の肌年齢を左右するとされています。

皮下組織は皮膚の最奥部、筋肉や骨の間にある部分。脂肪や血管に富み、栄養の補給や蓄積を行っています。

 

表皮の下に位置する真皮

真皮

基底膜によって表皮と分けられた真皮は、乳頭層と乳頭下層、網状層の三層から成っており、この部分の状態が肌の弾力や強度、将来の肌の状態を左右すると言われています。

美容成分として有名なコラーゲンやエラスチンもこの厚さ2ミリの真皮内で生成されます。

 

乳頭層

基底層の波状突起の間に食い込んだ形状をしており、毛細血管と知覚神経末端、結合線維などで構成されています。

主な役割は、皮膚の感覚を司ったり、豊富な水分で表皮細胞に栄養を与えることなど。

乳頭層の波型の部分が老化や酸化などで平らになってくると、栄養補給がスムーズに行われず、たるみを引き起こしやすくなります。

 

乳頭下層

乳頭層の下部に位置し、脈管(血管やリンパ管など)や神経に富んでいますが、特に区別されないこともあるようです。

 

網状層

横に長い繊維が網目状に並び、下部は皮下脂肪に接する、真皮の大部分を占める層です。

主な成分は美容成分としておなじみのコラーゲン。強靭な線維性のタンパク質です。

真皮結合組織の実に90%がこのコラーゲンでできていますが、これを束ねているのがエラスチンという弾力繊維。波状で約2.5倍の伸縮性があり、コラーゲンとともにマットレス状になっています。

さらにヒアルロン酸に代表されるムコ多糖類が大量の水分を保持することで、肌の弾力やハリを作りだしているのです。

ちなみにこのヒアルロン酸、わずか1gで6Lもの保水力があるとされていますが、赤ちゃんの時をピークとしてそれ以降は新たに生成されません。年齢とともに低下するため、外部から補ってあげる必要があるのです。

 

紫外線が真皮に与えるダメージとは

今や紫外線対策は一年を通じて行うべきもの。

環境の変化に伴い、地上に降り注ぐ紫外線量は年々増加しているからです。

ピークはやはり5~8月ですが、曇っているから、あるいは冬だからと言って油断はできません。

曇りの日でも晴れた日の約60%、冬でも快晴なら真夏の30%程度の紫外線が地表に到達すると言われているからです。

紫外線はその波長によってA波(UV-A)、B波(UV-B)、C波(UV-C)の三種類に分けられます。

このうち、真皮まで届いてダメージを与えるのが紫外線の95%を占めるUV-A。

浸透力が高く、窓ガラスを通過するため、室内にいても浴びてしまう可能性があります。

生活紫外線とも呼ばれ、少量でも継続して浴びると影響を受けてしまうので注意しましょう。

UV-Aはコラーゲンやエラスチンの素である線維芽細胞の生成を低下させ、逆に分解酵素であるコラゲナーゼやエラスターゼを増やす働きがあります。つまり生成と分解のバランスが崩れてしまうということ。その結果、肌の弾力が失われてシワやたるみができてしまうのです。

 

真皮はターンオーバーのサイクルが表皮に比べると極端に長く、5~6年かかるという説が一般的です。

今紫外線などによって受けたダメージが表に出てくるのにそれくらいの期間を要するということですね。

現在のケアが将来の肌を決めるとされるのもこのため。

紫外線対策はその第一歩にして最重要事項と言えるでしょう。

 

皮下組織の特徴

皮下組織の大部分は皮下脂肪(脂肪細胞)です。

外部からの衝撃を和らげる、保温・断熱などの役割があります。また、静脈・動脈といった血管やリンパ管も通っており、栄養の供給と老廃物の運搬も担っています。

この部分から枝分かれした毛細血管が真皮へと広がり、直接運ぶことのできない栄養やリンパ液を届けているのです。

皮下脂肪と言うと「悪いもの、ない方がいい!」と考えがちですが、女性らしい丸みのあるボディラインを作りだし、栄養を蓄える、人体に欠かせないものです。

よく、「冬山で男女が遭難したら、生き延びる可能性は女性の方が高い」と言われますよね。これは保温性に優れ、栄養を蓄える働きのある皮下脂肪の量が女性の方が多いから。

適度な脂肪は肌のハリやツヤもよくしてくれます。

もちろん増えすぎれば肥満の原因となりますし、真皮の弾力性も損なうためかえって肌がたるむ恐れもあるので注意が必要ですが、一概に悪者扱いはできないでしょう。

その他・皮膚の付属器官

この他、皮膚には体毛や汗腺、爪、皮脂腺などの付属器官がありますが、特に肌の健康に関わりが深いものと言えば汗腺と皮脂腺でしょうか。

表皮の項でも説明しましたが、角質層には皮脂腺から分泌される皮脂と、汗腺からの汗、角質細胞が含む水分などが混ざり合ってできた皮脂膜と呼ばれる保護成分が存在します。

これは天然のクリームとも言うべきもので、水分の蒸発や異物の侵入を防ぐ役割があります。

自分の体から出るものですから最も肌に合うとされていますが、皮脂が含まれているため時間の経過とともに酸化するのは避けられません。

メイクしていなくても顔がテカったり脂っぽくなったりしますよね。ノーメイクの日でもクレンジングをした方がよいと言われるのは、こうした皮脂汚れを落とす意味もあるのです。

この皮脂と水分のバランスによって決まる肌質や注意すべきトラブルについてはまた別項で詳しく説明します。

 

皮脂や汗の分泌量について

皮脂や汗の分泌量は一定ではありません。

例えば、春夏に比べて秋冬はどちらも低下しがち。健康な肌質の人でも乾燥しやすくなるのはこのためです。

こんな時は保湿効果の高い基礎化粧品に切り替えたり、加湿器で空気中の水分量を一定に保ったりといった対策をしますよね。

常に足りないものを補うよう心がけるとよいでしょう。

また、よく勘違いされるのですが、保湿と単なる水分補給は違います。いくら化粧水をつけても、そのままにしておけばすぐに蒸発してしまいます。そこで乳液やクリームを使って、皮脂膜様の層を作り、逃がさないようにすることが重要なのです。

肌はさまざまな組織から成り立ち、それぞれがバランスよく機能することで美しさや健康を保っています。どこか一点だけをケアするのでなく、トータルで見るようにするとよいでしょう。

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